今週の8月9日(木)はいよいよシンガポールの建国記念日です!
国中がお祭り騒ぎになり、マリーナエリアでは盛大なイベントと花火が打ち上がります。
その盛大な日に向けて国は、約1ヶ月前から毎週土日にリハーサルを行い、リハーサルでも本番同様に打ち上げ花火を打ち上げます。
リハーサルの花火を見るためにツアーを組まれることも多く、大勢の観光客が午後8時ごろにマリーナエリアにカメラ片手に集まり、花火を待ちます。
「シンガポールの打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
今回、マリーナベイ・サンズのインフィニティプールから花火を見てきました。
見上げない打ち上げ花火を見たのは初めての経験でした。

インフィニティプールに到着したのは19時50分。
既にたくさんの宿泊客が水着でプールサイドにへばり付いていて、最高級に贅沢な花火鑑賞スポットをキープしています。

気のせいか、たまたまなのか分かりませんがビキニ姿の「美女」が多いこと!
正直なところ花火どころではない。

さすがマリーナベイ・サンズ。見事に様々な国籍の人たちが共存していました。
特に多かったのが日本人!
20代後半&30代前半の若くて綺麗な女性が多かった。
そんな人たちを横目にスマホで時間を確認していると、ついに始まった。

花火が開くたびに歓声が沸く。
その瞬間を写真に収めようと、写真を必死に撮る人や、パートナーとキスする人、お酒を飲みながら黄昏る人、好きな歌を口ずさむ人、そんなとても平和で穏やかな空間。
「真横から見る花火、とても綺麗でした」
シンガポールでまたひとつ良い思い出ができました。
花火も終わり、夕食を食べ終え、食べ過ぎのためかトイレに行きたい!ってなって部屋に1人で戻ろうと自分はモール側からホテル側に足早で歩き始めました。
ホテルロビーには相変わらず多くの旅行客でいっぱいで、日本語も多く飛び交うそんな場所。
たまたま自分の目の前を同じ方向に歩いていた日本人女性3人組。おそらく、20代後半の仲良し女子旅でしょう。
「あのドラマ見た〜?三浦翔平すごくカッコよかったよね〜!」
どうやら旬の三浦翔平の話で盛り上がっているらしい。聞き役の2人はどうやらそこまでファンではないらしく、良く話す女子の聞き役に徹していた。
(めっちゃ良く話す人やなー。ずっっと話してるやん)
って後ろを歩きながら思った。
ようやく宿泊者専用のエレベーターが目の前に見えてきて、左に曲がろうとした瞬間、前の3人組も同じタイミングで左に曲がった。
(あ、この3人組もMBS宿泊客なんや)
と思いながらも同じ日本人として見られないように変に振る舞う。
あるあるだと思うんだけど、同じ日本人って見た目で8割型分かるけど、もしかしたら違うかもって可能性があるから、とりあえず面倒なことも避けるため、日本人雰囲気を一気にシャットアウトするときがある。
3人組は完全に日本語を話していたので、日本人確定。自分は観光客っぽい服装もしてなかったのでたぶん半分半分だったと思う。
同じエレベーターに乗って、3人組が19階、自分が25階のボタンを押す。
その間もずっと喋ってる女性1名。
(こんなに旅行を楽しんでいる人と一緒にいたら楽しいんだろうな)
なんて思いながら4人だけのエレベータが目的フロアへと昇る。
「ピーン」
13階で止まった。どうやら誰かが乗ってくるようだ。
ドアが開くとインド人家族がいて、5歳くらいのちっちゃい男の子がキャッキャしながら乗ってきた。
しかし、その家族は下に行きたかったようで早くその男の子に降りるように声をかけた。
中々状況が掴めてない無垢な男の子が良く喋る日本人女性を見つけるや否や、質問を投げかけた。
「アップステアーズ?」”Up-stairs?”
正しい英語では無いが、このエレベーターは上に行くの?っていうことが聞きたかったとすぐに理解できた。
その時、この日本人女性がなんて答えるのか物凄く興味が湧いた。
よく喋るし、海外旅行慣れしていそうな雰囲気だったため、英語もおそらく問題ないんだろうなと思った。
というよりも、”No”の一言で済むことなのですぐ終わらせてくれと願った。
その瞬間、日本人女性が上手く聞き取れなかったのか、まさかの返事をした。
「んっ?ポルチーニ?」
(はっ!?)
待て待て待て待て待て待て。
(ポルチーニ!?)
(なんやねんポルチーニって!)
(どうやったら「アップステーアズ」が「ポルチーニ」に聞こえんねん!)
どんな耳してんねんこの女。インド人の男の子がエレベーター乗ってきて開口一番「ポルチーニある?」なんて聞くわけないやろ!
余りにもツッコミどころが多くて一瞬時が止まった。
海外旅行慣れしてるんとちゃうん!ポルチーニどんだけ好きやねん!
ふと我に返ったときには「ぶっ」と吹き出してしまった。
日本人バレを隠してたのが限界だった。
脳内で「ポルチーニ」が笑う細胞を侵食しているのが分かって、自分の頬の筋肉を全力で上に持ちあげていた。
3人組女性の視線を一気に奪い、小さなエレベーター内が「あっ・・・」という雰囲気が流れた。
そんな空気になった頃には男の子の姿は消えていて、悪戯にドアも無音で閉まり、再び業務を再開させた。
その後も自分と3人組は一切言葉を発さず、ひたすら次の階に着くのを待った。
19階に着くと恥ずかしそうに3人組は日本人ぽく自分に軽く会釈をして足早に降りていった。
自分の部屋についたらトイレに行くことも忘れ、只々エレベーター内で起こった事件を夜景を眺めながら頑張って振り返った。
私はおそらくこれから先、ポルチーニのクリームパスタを食べる度にクスッと笑うことになると思う。どうしてくれんねん。
皆さん、これがポルチーニです。
