シンガポールには多くの日系の企業やレストランがありますが、実は日系の「美容室」も充実しています。
シンガポールの駐在員や駐在妻の9割は日系の美容室に足を運んでいることでしょう。
日本では飽和状態の美容業界。その上お客さんの数が減少中。
シンガポールでは違います。
日本の若い美容師さんたちへ
「シンガポールに来るのは今がラストチャンスです!」
日本人美容師が集まるシンガポール
自分が毎回お世話になっている美容室は「Devonshire」です。
お洒落で落ち着いた店内に足を入れるとすぐ日本人のスタッフが「こんにちは!」と挨拶をしてくれます。
そして席に着くや否や「お飲物は何にしますか?」と聞き、「温かいお茶で」と返事をするととすぐさま飲み物が運ばれてくる。しっかりとふたまでしてあります。些細なことかもしれませんが、これだけでリラックスできます。
シンガポールで求めらるヘアスタイルって何だろう。と出されたヘアカタログの表紙を見ながら思いました。自分はヘアスタイルに全く興味がないので出された雑誌類は一切触りません。
日本人のお客さんなら「松本潤みたいな感じ」とか「ガッキーみたいに短くてー」とか芸能人を例えに出して注文をするんじゃないでしょうか。知らないけど。
だけど日本人以外の場合はどうなんだろう。おそらくマツジュンもガッキーも知らない。なので例えに出すのはK-POPアイドルだそう。
韓国風なヘアスタイルを注文するお客さんが多いらしい。
じゃあ別に日本人美容師じゃなくてもいいんじゃん!と思うかもしれませんが、「国家ライセンスを持った者にしかゆるされないカット」という特徴と実際の技術の高さから、シンガポールでは日本人美容師が大人気です。
日本で美容師業をやっても未来が見えない
実際シンガポールにやってきた日本人美容師たちは口を揃えて同じことを言うでしょう。市場の縮小と高齢化が進んでいるにもかかわらず、一方で美容師の数は増え続けている。
結果として安値合戦のチキンレースとなっていっているのが現状です。そのような場合、実際に美容師の腕の高さが評価されることは少ないと思う。
しかし、シンガポールはどうだ。日本より高い料金にもかかわらず、すぐに予約が埋まり、その高い技術に感謝されることが多いそうです。
お世話になっているDevonshireもローカルからの支持が厚い。1回のカットが男性の場合70ドル、日本円にすると5,600円くらい。女性の場合は90ドル、7,200円くらいです。
マーケット価格で言うと絶対に高い部類に入るはずなのに、お客さんの数は増える一方です。これはシンガポールのみならず、東南アジア全域で言えることだと思います。現在アツいのがジャカルタ、それからバンコク。
ローカルスタッフの教育
現在の日本の新社会人には「根性論」は通用しないでしょう。
「お前の頑張りが足りないからだ!」とか「もっと熱意を持って取り組め!」とかです。実はシンガポール人は日本人以上に「根性論」が通用しません。ていうかすぐ嫌われます。
日本では何かとすぐに「ブラック企業」だ、と批判するのが得意ですが、シンガポールだと批判する前にそんな会社は辞めてしまうのがほとんど。だから根気よく丁寧に技術を教えて、早く独り立ちさせることが必要です。
ローカルスタッフにも愛されない美容室は絶対に現地のお客さんにも愛されません。
そういった点でシンガポールの美容室はとてもアットホームな雰囲気なお店が多く、スタッフ間のコミュニケーションはもちろんのこと、皆さんとても楽しくお仕事をされている印象です。
日本人美容師のお給料
おそらく皆さんが一番気になるところはここなのではないでしょうか。
日本での美容師さんの平均月収を先ほどグーグルさんに聞いてみたところ大体25万円くらいでした。
どうでしょう。合っていますでしょうか。
シンガポールだと同じ業務で
平均で40万〜50万円です。
美容室の給料システムが分からないのですが、稼ぐ人だと70万円〜80万円ほど稼ぐみたいです。
日本の平均月収の2倍以上。これは本当に夢がありますね。
自分が仲良くさせて頂いているDevonshireの代表さんは日本人駐在員より稼いでます。美容業界夢詰まりすぎです。加えて、日本のようにブラックではなく、休みもあり、スタッフみんな仲良し。
正直に言うと、日本の美容師は東南アジアに出るべきだと思います。
全てが全てDevonshireのような美容室ではありませんが、アップトレンドの流れが来ているのは確かです。
それに気付いた多くの美容師さんは既に海外へ進出していっています。なので、本当に覚悟がある方は今がラストチャンスだと思います。挑戦が不安・生活面が心配・食事が苦手・と思う人は申し訳ないですが、やっていけません。
ただ、英語が「少しだけ」できちゃえば実は海外就職できます。
だって後は「日本人」というブランドがその他諸々カバーしてくれるからです。
なので海外を目指す前に英語に触れておくことをおすすめします。僕がよく「英語をどうやって勉強すればいいですか?」と聞かれるたびに答えてるのが「スマホ」で空き時間に勉強することです。
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そのような英語がちょこっとできて、夢に向かって貪欲なカッコいい美容師さんはたくさんいます。
思い立ったらすぐ行動という人の方が向いていて、実際に海外で「日本人美容師」のポジションを手に入れる人もそういう人たちだったりします。
Devonshireを立ち上げた代表さんも一番最初はハサミだけもってシンガポールに飛び込んできました。
まとめ
日本の美容院マーケットは確かに飽和状態です。ですが、美容師そのものの腕が落ちているわけではないと思います。
たまたま日本の市場が小さくなってきていて、東南アジアでの美容師の需要が大きくなってきているだけ。
同じ業務内容なのにもかかわらず、そのサービスを提供する場所が変わるだけで、サービスの価値が大きく変わるのは面白いですね。
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コメント失礼します。
日本の夜間部だと、シンガポールの「1年以上フルタイムの学校」と言う条件に満たしていないため、就労ビザを取得できないですか?
>hikaruさん
コメントありがとうございます。
シンガポールの就労ビザに関しては一見条件が多いように感じますが、実態としては結構曖昧な部分が多いです。さらに条件を満たしていなくても受け入れ側の「努力」によってビザが降りる場合もあるので、1度チャレンジしてみないと分からない部分があります!